初代、ローマ皇帝アウグストゥスのドラマ「ローマン・エンパイア」鑑賞

ローマン・エンパイア [DVD]

ローマン・エンパイア [DVD]

  • 発売日: 2004/07/02
  • メディア: DVD
ローマン・エンパイア[レンタル落ち][DVD]

ローマン・エンパイア[レンタル落ち][DVD]

  • 発売日: 2004/07/02
  • メディア: DVD
2003年にイタリア、ドイツ、スペイン、オーストリア、フランス、イギリスのEU連合が制作したテレビドラマでローマ帝国の初代皇帝のオクタウィアヌスことアウグストゥスが主人公の話。

アウグストゥス?知らん。だったが、その前のローマの統治者カエサルなら知っている。
やたら、名言が多く、クレオパトラが絨毯に隠れぐるぐる登場するローマ皇帝、いや、カエサルは皇帝ではなかった。

終身独裁官、という呼び名の最高統治者。

ローマはまだ共和制だった。

カエサルクレオパトラは紀元前のまだキリストが生まれる前の人物で、キリスト教が浸透してない、人間のモラルが野蛮というか原始的というか本能的だったから?あんまり独裁で威張ると謀叛が怖かったのだろうか?
実際、カエサルは暗殺されているし。

ローマはまだ元老院議員で政治を司る共和制だった。

ちなみにアウグストゥスカエサルの甥にあたり
カエサルが有名な名言

「ブルータス、お前もか。」

と、部下に暗殺され、このアウグストゥスローマ帝国の初代皇帝に就任するのが紀元前27年。
本名はオクタウィアヌスだが皇帝と威厳高く名乗るには、いろいろと怖くてか、アウグストゥス(尊厳者という意味)を名乗った、とか。中田敦彦先生(笑)が言っていた。

紀元前27年とは、そろそろキリストが生まれるが、まだまだ本能的な謀叛が怖かったから、控え目にしたんか?

ちなみにクレオパトラカエサルと肉体関係がありカエサルの子供を産んでいる。
カエサルが暗殺されると、カエサルの一番の部下アントニウスに乗り換えた(笑)
有名な話。
カエサルの次の権力争いが


アウグストゥスvs部下アントニウスクレオパトラ付き・笑)

アウグストゥスとはクレオパトラアントニウスの敵役だったのか。

このドラマでは主人公アウグストゥスピーター・オトゥールが演じている。
そしてローマ皇帝になる前の若き頃のアウグストゥスベンヤミン・サドラーが演じている。

ピーター・オトゥールベンヤミン・サドラー。
長身痩躯の細面の優し気な、ちょいホモかな?(笑)と匂わす草食系な二枚目だが、敵になるクレオパトラアントニウスが対照的に欲望でギラギラした肉食系のカップルで、このレッテル張りが、非常に分かりやすかった。

クレオパトラ役の女優が日本では無名だが、元スーパーモデル?と思わす高身長のスタイル抜群のエキゾチックな美人で、アントニウス役の俳優も一体誰なのか不明だが、精力的な肉体派の濃い顔をした俳優。アントニオ・バンデラスに似ている。

スラっと長身痩躯で草食系のホモっぽい優男のピーター・オトゥール(若き頃はベンヤミン・サドラー)

肉体的で精力的なアントニウスに欲望の塊のワガママでスーパーモデルなエキゾチック美女クレオパトラしかも二人は肉体関係でもギラギラ(笑)

青組、赤組、みたいな、この対照的な構図で、アウグストゥスがいかに清廉潔白なタイプか分からせるようになっている。



クレオパトラは大昔、エリザベス・テイラーヴィヴィアン・リーが演じた映画があるが、エリザベス・テイラー版は見たような記憶がある。
絨毯ぐるぐるカエサルの前に登場、あの印象が強い。

この「ローマン・エンパイア」はアウグストゥスが主役のアウグストゥス目線だから、敵対するクレオパトラアントニウスは露骨に権力への欲望と肉体関係で(笑)ギラギラギトギトした悪役な描かれ方をしている。

実際、クレオパトラアントニウスは負けて自害が末路。
このドラマでは敗戦に自害の場面迄は描かれていないが。 

クレオパトラってイメージ的にドロンジョ様のような(笑)権力へのへつらいでローマのカエサルに自ら貢ぎ物となり子供迄産んで、カエサル死んだらアントニウスにさっさと乗り換え、エジプトの事を思ってんだろーけどワガママにアントニウスを操る、で、結局敗戦しアントニウス共々自害。
エジプトはローマ帝国の領域となりカエサルとの息子は後継者争いの危険性でアウグストゥスに殺害され、アントニウスとの子供はアントニウスの前妻に預けられ、ひっそり育てられたらしい。


エジプトを思えばの女の武器を利用した、肯定的に描いたのがエリザベス・テイラーヴィヴィアン・リーの「クレオパトラ」なんだろうな。
クレオパトラ程の美貌と教養、女王という身分がなければ女の武器も利用出来ませんからね。


アウグストゥスの役的には清廉潔白な勝利者で初代ローマ皇帝
と、とっても美味しい役どころなんだな、と分かりました。


もう1つのドラマの軸は後継者選びだったが、アウグストゥスには息子が無く1人娘のユリアだけがいる。
アウグストゥスの妻リヴィアの連れ子の男子ティベリウスは血のつながりが無い。

アウグストゥスの妻の役がシャーロット・ランプリングで、この大御所女優が我が息子を後継者にアウグストゥスに詰め寄る執念も見所(笑)。
夫婦仲はとっくに冷えきっていて、もはや息子を皇帝にしたいだけの執念なシャーロット・ランプリングと優男の老人ピーター・オトゥールの重鎮俳優同士の競演(笑)。
クレオパトラアントニウスにワガママ言い放題が強烈なら、こっちは冷えきった妻が冷めた態度で優男の老人に



「後継者は私の連れ子でいいわよねえ!」(笑)



だいたい後継者争いで戦争か暗殺があるが、このドラマでも老齢になったアウグストゥスが誰を後継者にするかで暗殺未遂事件が起こる。


史実は連れ子のティベリウスが第2代ローマ皇帝ですね。そして、キリストを処刑しました。


117分のEUのテレビドラマだから、あっさりした内容だったが、初代ローマ皇帝アウグストゥスというのが、どういう人物なのか、なんとなく知ることが出来ました。

薄味の清廉潔白で良いのですね(笑)?




◆調べたらアントニウス役はマッシモ・ギーニというイタリア、ローマ出身の俳優。日本語版ウィキペディア無し。
クレオパトラ役はアンナ・ヴァレというイタリア、シチリア島出身の人だが、やはり日本語版ウィキペディア無し。身長178cmの1995年のミス・イタリアの写真が出たがモニカ・ベルッチ以上の凄い美人だが女優?代表作が記載無い。

ちなみに「ローマン・エンパイア」は本家EUでは3時間ドラマで日本版DVDは117分のダイジェストと書いてあった。