日本の大敗北 真珠湾奇襲攻撃

真珠湾奇襲攻撃より2時間ばかり早く行われた南方作戦、イギリス領マレー方面のE作戦は1942年2月15日にイギリス領マレーのシンガポールを占領した。
当初の予定の3ヶ月より1ヶ月弱早い70日で達成した快進撃だった。
イギリスはナチス・ドイツ相手の欧州戦争、北アフリカ戦線で精一杯だったし、大英帝国の広げ過ぎた植民地経営の維持も大変になってきていた弱味があった。


フランスはナチス・ドイツが占領したからヴィシー政権になり味方、イギリスは対ナチス・ドイツで疲弊している。ならば東南アジアはチャンスだ。
連合国側からしたら、やはり仏印進駐だけでは済まなかった、疲弊しているイギリス領に侵略しやがった。
と予想通りの日本の侵略にキレた瞬間だったろう。


南部仏印進駐は対日禁油を招いたが、マレー作戦の時の護衛の航空機を飛ばしたツドウム飛行場の使用や日中戦争の援蒋ルート遮断、ナチスと同盟を組んだ日独伊三国同盟の効力も活かした実用的なものでもあった。


日独伊三国同盟はよく、最悪の選択だと悪く言われるが、フランスは傀儡にし、イギリスも疲弊させてくれているし、単純に北アフリカ戦線のロンメルスエズ運河占領に向けて挟撃すれば対日禁油の解決もアラビアの石油確保で出来たし、イギリスの動きを封鎖出来て日本は戦勝国の可能性があった。

日独伊三国同盟が悪いのではない。

悪いのはナチス・ドイツ独ソ戦、日本はアメリカ相手に太平洋戦争、と同盟関係を優先せずに各々が勝手な方向に向かったから。
ヒトラー独ソ戦を選んだ以上は、日本がアメリカを刺激する真珠湾、フィリピン、太平洋方面の侵略を控えて東南アジアのイギリス領のみに集中すれば良かったんでは?と思う。


山本五十六は海軍の条約派、米内光正、井上成美らと日独伊三国同盟に反対した、対米協調派だと言われているが
ならば

「半年なら暴れてみせましょう。」

言った通りに半年で済む戦争をしてほしかった。
いや、アンタは動かなければ良かっただけなのだ。
真珠湾アメリカ相手に奇襲で攻撃仕掛けたから半年じゃ済まなくなった。
真珠湾で空母、ドッグ、石油タンクも壊滅してたら、まだ分からなかったが、古い戦艦を壊しただけで終わり

映画「トラ・トラ・トラ!」で、山村聰演じる山本五十六


「我々は眠れる獅子を起こしてしまった。」


言った事と反対に、半年で済ませられたのを、わざわざ長引かせました(泣)。


だいたい海軍が好調だったインド洋作戦を中止し、MO作戦をやりたがり太平洋に向かったのだから、日独伊三国同盟に反対してもMO作戦で、それ以上に悪効果だった。


真珠湾奇襲攻撃は原爆投下の言い訳に今でもなっている。
本当は宣戦布告を攻撃の30分前にしてカッコ良く決めようとしたが外務省のタイピストが通知を遅らせて、騙し打ちになってしまい

sneak attack(騙し打ち)

Remember Pearl Harbor(真珠湾を忘れるな)


今でもトランプ大統領が言うたな。

日本は敗戦国だから、海外では日本人が思うような考え方ではない。
それだけ真珠湾奇襲攻撃は重い。


ちなみに原爆投下の真の意味は共産主義ソ連に対する牽制と、冷戦の対応策だが、だから広島、長崎と西日本に西に西にとウラジオストクに近付く方向だったのかな?
朝鮮戦争の時、マッカーサー満州に、援軍に涌き出る中国人民義勇軍、要は共産主義に対して原爆を投下したがった。

トルーマン大統領が共産主義の親玉ソ連の本格的な参戦を怖がり、止めさせたが、核の抑止力の最初の現象だよな。

要は国力が無ければ牽制球の役割で原爆を投下されるが
国力が互角なら抑止力になった

国力

国力の差を考えて戦争計画を建てなければ、侵略しても反撃の時に好き放題にされる。
好き放題とは、弱った日本に原爆投下しても意味ないのだが共産主義への牽制球に利用されたのだ。

 


日本の国力での第二次世界大戦の参戦は日中戦争の継続で援蒋ルート遮断という名目で東南アジアのイギリス領だけ、だと思う。
大義名分もある。
黄色人種の日本がイギリスを制圧した人種解放、果ては大英帝国からの植民地解放につながった。
第二次世界大戦後、欧米の植民地は殆どが独立した。

 

1943年11月5、6日の2日間、大東亜会議が東京で開催された。
タイ、ビルマ、インド、フィリピン、中国、満州国の六首脳が参加。


同じ時期、1943年11月22~26日に連合国の方はカイロ会談を開催。
ルーズベルト大統領、チャーチル首相、蒋介石が会談した。
カイロ会談のカイロ宣言で日本は侵略国として散々に言われ、中国から奪った領土、第一次大戦で領有した太平洋の島、朝鮮を日本から独立させよ、とした。

 

チャーチル蒋介石も日本が真珠湾を攻撃した報を聞いた時、腹の底から高笑いして喜んだんだよな。
日本は日本で真珠湾奇襲攻撃に勝った勝ったと、単純に楽勝だと過信して、この瞬間に泣いた国はない。


ルーズヴェルトチャーチルのセットは第二次世界大戦の全ての会談(ポツダムは除く)で一緒だが、チャーチル首相にとってアメリカのルーズヴェルト大統領は命の恩人みたいなもんだ。

日本が真珠湾を奇襲攻撃したおかげで、ルーズヴェルト大統領の選挙公約、他国の干渉、世界大戦には参加しないという、モンロー主義孤立主義をくつがえせる大義名分が出来た。

やはり、真珠湾奇襲攻撃は日本の大敗北なのだ。